機張市場で蟹

 釜山には、機張(キジャン)と言う、ローカルな街がある。しかし、ここはただの田舎町では無い。
 この街には、機張市場と言って蟹で有名な市場があるのだ。もちろん韓国通なら誰でも知っている市場だ。

 行き方は、海雲台辺りからなら迷わずタクシーが早くて便利だ。もちろんバスも頻繁に出ているし、鉄道でも簡単に行ける。何しろ、海雲台の隣町みたいな所だ。

(鉄道は、KORAIL海雲台駅から2つ目が機張だ。しかし、地下鉄では無くローカル線なので本数が少なく不便、バスは、地下鉄駅側の市外バスターミナルかセーブゾーン(リベラホテル)隣の市内バスターミナルから行けると思う、多分。しかしYajio、はバスで行った事無い。)


 韓国では、わりと良く見かけるカニだが、今までYajio達は食べた事が無かった。
 韓国で海鮮の類は、活きた状態で買う事が多い。もちろんカニも例外では無く、普通、店先の水槽で活きた状態で陳列されている。

 韓国のカニはタラバガニが多く、それがとてもでかいのだ。日本でもカニは高級品だ。多分、韓国でもそうだろう。しかも、ここではそれが活きているんだ。きっと値段も相当するんだろ?

 別に、値段が気になって食べなかった訳ではないが、やっぱりタラバは、繊維と言うか身が少し硬いのだ。
 良く言えば、身がしっかりしていて食べ易いのだろうが、どうしても塩味が強く、甘味に欠ける。(これは、日本での大型のタラバが冷凍物が多いせいだろう。)

 おまけに、カニミソは無く(実はあるのだが液体状で彩りも悪く、食べても不味いので普通は、お客に出す前に処理されているのだ)
 食べるパーツは脚のみで、胴体も殆ど無い。そして全てが同じ味なので韓国の大きなカニを、2人で食べても飽きてしまう気がするのだ。カニは大きい方が良いので、今一手が出なかったのだ
 
 しかし子供達には、大きさといい、食べ安さから1番馴染みのあるカニだろう。ファミリーでとにかく、カニをたらふく食うのには、打って付けのカニだ。
 それと、タラバとアブラの違いなのだが、活きた状態での固体の識別は出来るかも知れないが、ボイルした後の味の違いが判る人は少ないだろう。
 そも々、タラバは、そんなに繊細な味ではないのだ。問題なのは、価格が大きく違う事だ。

 やっぱりカニは、ズワイか毛蟹だ。毛蟹の濃厚なミソとパーツ事に楽しめる繊細な味の身は最高だ。
 だが毛蟹は、いかんせん食べ難いのだ。しかし、慣れてしまえば案外、簡単だ。Yajioの家ではカニの調理は、Yajioの仕事だ。

 トータル的に万人受けするのが、タラバガニだろう。カニミソも程よく上品な味わいだし、カニの身も�繊細だがシッカリ甘味があり、しかも食べ易い。日本でも日本海沿岸で西から東まで広く分布している。
 
 食べ方も、蒸しや茹はもちろん、鍋やシャブシャブも良い。鮮度が良ければ刺身でもいける。Yajioの1番のお奨めは鮮度の良い活け蟹を焼いて食べる事だ。

 しかしズワイは、季節や固体に、味の差があり過ぎるのだ。ミソや、内子を味わうコウバコは別として、中にはこのカニ食べる所あるの?状態の物まで流通している。もちろん、鮮度は1番大事だ。毛蟹やズワイは冷凍物はやめた方が良い。
 
 少し、カニについて能書きが長くなったが、実はYajioはカニが大好物なのだ。だから、カニを食べるのに面倒くさい等と1度も思った事が無い。

 そんな思い出で、機張に行ったが今は真夏なのだ。この時期のカニってありなのか?確か渡りガニは夏が旬だが、今回はもっと大きなカニを豪快に食いたいのだ。
Yajioの大好きな市場だ。
この日はご覧の通り工事中だった。かなり砂埃が舞っていたが、
お構い無しに商売を続けていた。
この通りには、こんな蟹屋が沢山在る。しかし、物凄い客引きが強い。
カニの価格は大きさで決まるが、大体4万オン~1万まで色々。
やっぱり、お決まりの価格交渉からはじめる。
最初のころは、これも新鮮で楽しかったが、最近はかったるくてしょうがない。
いい加減、定価にしてくれ。
ここは、ギジャンデゲという店らしい。
表の水槽のカニをお好みで選び、店の中で調理して食べられる。
カニの代金の他に調理代金がかかる。
しかし、凝った料理は一切無く、蒸蟹オンリー。どうにかならんのか?
カニの甲羅で、カニミソの混ぜご飯を作ってくれるが、
タラバでは、ミソの味を望める訳が無く、ハッキリ言って美味くない。 
 
カニ自体は特別に美味い程でもなかったが、価格はやっぱり安い。
それよりも、この市場の雰囲気が楽しい。
 
 Yajio達は、ここで乾物を、買わせて頂いた。