内湾線の時刻表から

 今回の台湾旅行は、何の目的も決めないで、ただ週末にふら~っと行こうと決めていた。
しかし、直前になってYajioは、ある情報を入手した。
 
 何でも台湾には三大ローカルという支線があるらしいのだ。そしてYajio達はその内の二つを制覇しているのだ。それなら、もう一つを乗り倒して、完全制覇してやる。

 もう気分は完全『鉄野郎』だ!! それでは三大ローカル線について、詳しくない一般の人の為に、Yajioが説明しよう。
 
 台湾は、基本的に鉄道が島を一周している。その一周している線路が本線で、そこから枝分かれして、行き止まりまで行く線路が支線だ。その中の『集々線』、『平渓線』、『内湾線』が台湾三大ローカル線と言うのだ

 しかし、Yajioも、このくらいしか知らない。知りたいとも思わなかった。でもせっかくだから、コンプリートする為に、もう少し内湾線について調べてみた。

 Wikipediaによると、(内湾線(ないわんせん)は、台湾新竹市東区の新竹駅から新竹県横山郷の内湾駅に至る台湾鉄路管理局の鉄道路線である。)
 あと歴史的な事、専門的な事が書かれているがYajioには興味ない。要するに、新竹駅~内湾駅間を結ぶ鉄道なのだろう。

 それでは、どうすれば内湾線に乗れるのか?それは実に簡単である。だって始発が、新竹駅なのだ、ならば台北からだと西部幹線で自強号を使て行けば良い。
 後は、WEBで台灣鐵路管理局から、西部幹線と内湾線の時刻表を手に入れるだけだ。台湾のローカル線を二つ極めたYajioにとってはこのくらい楽勝である。

 しかし、内湾線の時刻表を手に入れたら、新たな事実が判明した。この時刻表が、今一Yajioには分りづらくて、時刻表のタイトルが(内湾/六家線 Neiwan Line)となっている。

『この六家線とは何だ?』

 駅は新竹から始まって、内湾駅まで14駅あるが、新竹から5番目に六家駅がある。六家線とは、この六家駅に関係があるのだろうが、どういうことなのだろう?

 時刻表の六家駅には、空欄の列車が幾つかある。それと、新竹→内湾行きが恐ろしく少ない。というより台北からの旅行者のYajioには、ほぼ選択肢になりえない不可能な時間帯を走っている。

内湾線の停車駅



區間車
1802 - 新竹→內灣 05:30 06:29
區間車
1804 - 新竹→內灣 07:02 08:03
區間車
1806 - 新竹→內灣 07:56 08:57
區間車
1834 - 新竹→內灣 17:42 18:47
區間車
1842 - 新竹→內灣 21:40 22:38
區間車
1844 - 新竹→內灣 22:40 23:38

 Yajioのリサーチでは、内湾には内湾老街という観光スポットがあり週末などは、かなり込み合うらしいのだ。
 しかし、上記のような時間では、あまりにも不便過ぎるだろう。これじゃまるで地方にある、第三セクターの通学、通勤用のダイヤ編成だ。
 

區間車
1808 - 竹中->內灣 09:10 09:52 內灣
區間車
1812 - 竹中->內灣 10:10 10:52 內灣
區間車
1814 - 竹中->內灣 11:10 11:52 內灣
區間車
1816 - 竹中->內灣 12:10 12:52 內灣
區間車
1818 - 竹中->內灣 13:10 13:52 內灣
區間車
1822 - 竹中->內灣 14:10 14:52 內灣
區間車
1824 - 竹中->內灣 15:10 15:52 內灣
區間車
1826 - 竹中->內灣 16:10 16:52 內灣
區間車
1828 - 竹中->內灣 17:10 17:52 內灣
區間車
1836 - 竹中->內灣 19:10 19:52 內灣
區間車
1838 - 竹中->內灣 20:10 20:52

 それなのに、新竹→六家間は、1時間に2本、30分間隔で走っている。それともう1つ新竹から4番目、六家駅の1つ手前に竹中と言う駅がある。昼間の時間帯はそこから、きっちり1時間に1本、内湾行きが出ている。

 これはどういう事だろう?内湾線は新竹⇔內灣間を結ぶ鉄道では無いのか?高だか14駅程度の支線なのに、何だか面倒くさいな。

 今回の旅行は、面倒くさい事は一切考えない旅にしたかったのでこれ以上考えるのは止めにした。

 しかし、出発の2日前ぐらいにもう一度、内湾線の時刻表を確認して見た。すると新たな事実が見えてきた。

 なんと、この新竹⇔內灣間には時刻表のタイトル通り、内湾線と六家線が同じ線路を走っていたのだ。
『それがどうした?』と、言われそうだが下の路線図を見てくれ。


 内湾線 竹中⇔內灣 1時間に2本30分間隔間隔 
 六家線  新竹⇔六家 1時間に1本
 内湾線(直 通) 新竹⇔內灣 早朝3本、夜3本

 内湾線は、西部幹線から出ている盲腸線だ。六家線は更に竹中駅から1駅はみ出た、もう1つの盲腸線だったのだ。そう、六家駅は竹中⇔內灣間には無く、1駅だけ孤立しているのだ。
 Yajioは時刻表を見ただけでは全く分からなかったが、実は六家線は、新竹⇔六家、内湾線は竹中⇔內灣だったのだ。
 そして1日に数本だけ(通学、通勤の時間帯)、六家線と内湾線を跨ぐ新竹⇔內灣の直通列車が走っているのだ。

 たがら、観光客が利用する時間帯は、直通なら、1時間で行けるこの間を、六家線(新竹→竹中)と内湾線(新竹→內灣を乗り継いで行くのだ。

 でも、何だってこんな面倒くさい事をしているんだ。この六家と言う駅はそんなに大事なのか?
 そこんところをもう少し詳しく調べると、何と六家駅は台湾高速鉄道の新竹駅との接続駅だったのだ。
『何とも、わかりにくい、どうして駅名が違うんだ!!』
 
 益々、面倒くさくなってきた。でも高速鉄道が使えるなら面白くなりそうだ。もう少し真剣に考えよう。そしてYajioが下した最終のスケジュールはこれだ。

8:00 台北→新竹 高鉄617

 もうすでに、何もかも面倒くさくなっていたので、これだけ決めるのが精一杯だった。内湾線は、ローカル線と言っても1時間に最低1本は、走ってるみたいなので、行きの高速鉄道だけ決めてみた。