釜山に行く

ソウル駅2階

セマウル号で釜山まで

 三度目の韓国。ソウルは、何時もエキサイティングでいいんだけれど今回は郊外の都市まで足をのばして釜山へ行く。
 日比谷の韓国観光公社でセマウル号の時刻表をゲットして所要時間を調べたらなんと片道4時間かかるらしい。それでもYajioは日帰りツアーにする。
 
 時刻表で適当な時間を調べたら 
【行きAM8:00ソウル発セマウル3号】 【帰りPM5:00釜山発セマウル32号】これに決めた。

日本で列車のチケットの買い方とか、列車の乗り方とか調べたら、えらく面倒くさそうだったので前日にソウル駅に行ってチケットだけでもゲットする事にした。たが実際にソウルの駅に行ったら呆気ない位に簡単に買う事が出来た。
 
 チケット売場の場所をツーリストインフォメーションで尋ねたら、どこまで行くんだと聞かれたので釜山までと言ったら、インフォメーションのお姉さんはあっさりとここで買えると言って、パソコンに往復の時間を入力してハイどうぞ。たしか往復で四千円ちょとだと思ったけど、とにかくあっさり買えた。


ソウル駅 インフォメーション ソウル駅ホーム
ソウル駅地下鉄からだと、
一度地上に出てから、セマウル号のチケット売場2階にある。
ソウル駅の二階に有る
ツーリストインフォメーション、
ここでセマウル号のチケットは
買える。
ソウル駅は二階に待合室、
改札があり時間にならないと
改札口は開かない。
セマウル号は女性の案内係に
チケットを見せて車内に乗り込む。
セマウル号 セマウル号車内 食堂車
セマウル号は電車ではなく、
ディーゼル車だった
セマウル号の車内、
日本の新幹線の
グリーン車より広くて快適。
日本ではあまり見かけなくなった、
食堂車がセマウル号には
付いている。
たいしたメニューは無い。

事故

思いがけない事故に遭遇

 ソウル出てから1時間位たった時、突然大きな音がしたと思ったら急ブレーキがかかり列車はストップ。ほんと、ビックリました!セマウル大激突。ものの見事に大型トラックと踏切事故を起こした。車内は軽いパニック(大袈裟か?)
 
 しかし、ここは韓国。この国の人はチョットやソットじゃ驚きはしない。すぐに、日本では絶対にありえない事が起こった。なんと、止まっている列車の扉を乗客が勝手に開けて、外に出ていってしまった。皆、線路の上を歩いて事故現場に集まっている。日本なら二次災害に備えて絶対に乗客を外に出すなど、しないだろうし、また勝手に扉を開けて外に出てしまうヤツなどいないだろう。
 
 しかし韓国人は、人のいうことを大人しく聞くヤツ等では無い。何が起こった分からないまま、狭い車内でじっと待ってる事などしない。それならYajioだってコヤツ等に負けてたまるか、我先に外に出て何枚も写真を撮ってやった。
 
 事故は思ったより大きそうだ。大型トラックは踏切でエンストでもしたのか、横腹にモロに列車とぶつかったらしく、運転席と荷台は真っ二つに切れていた。トラックの運転手は外に寝かされていたが、動いてはいなかった。
 
 1時間以上その場に止まっていたが、幸いこの列車には食堂車が付いていたので我々は走り出すまでそこでビールを飲んですごす事に。
 結局、自走できずに別の機関車を連結して次の大田まで徐行運転で行くことになった。そこで車両の点検をして走れなくなった車両を外して、2時間遅れで無事、釜山に到着、所要時間6時間。

 しかしセマウル号のシートは新幹線のグリーン車より快適でフットレスト付きのフルリクライニングは、ほぼ平面になるのでぐっすり寝れた。
 
 釜山駅に着くと改札で封筒に入ったお金を受け取る、どうやら定刻に着かなかった為の特急料金かなんかの払い戻しらしい。日本でも一度、雪の為に新幹線が遅れて払い戻しを受けたことがあるが、窓口を探したりしてえらく面倒くさかった経験がある。しかし、ここではチケットと引き換えに区間分の料金が入った封筒を改札で渡された。封筒には千円位入っていた。


大型トラックの運転席は
メチャクチャ
韓国の人は勝手に扉を開けて外に飛び出した。
上り列車が着たらどすんだ
先頭車両はグチャグチャ、よく脱線しなかった。
テジョン駅でクラッシュした
車両を切り離した

釜山に何しに行った

 日帰り旅行のYajioにとって2時間のロスは非常に痛かった。帰りの列車はPM5:00なんと釜山での滞在時間は僅か3時間、韓国第二の観光都市なのに。
 
 とにかく何処かに移動しようという事でタクシーに乗り込む、しかし僅か3時間、実質的には2時間半位でどこに行けばいいのか。すると、タクシードライバーが片言の日本語で話し掛けてきた、釜山は下関からのフェーリーがあるので日本人が頻繁に来るらしい。

 我々に何処から来たのか、何時帰ると聞いてきたので、
『今日ソウルから来て今日ソウルに帰る』
『さらに詳しく言うと、たった今着いてこれから3時間後に列車に乗る』
と言った。
 
 ドライバーはおまえら正気かと、いうよな顔して
『いいから一泊していけ、俺が安くて良いホテル紹介してやる、帰りのチケットも明日のチケットにチェンジすれば問題ない』
と進めてくれた。
 
 その申し出を受けたいのは山々なのだが、明日の朝早くにYajioは東京に帰る飛行機に乗らなければならない。朝一番の列車に乗っても、飛行機にのってもその時間にソウルに着く事が出来ない、残念だがしかたがない。
 
 『よしそれじゃ、おまえら腹減ってんだろう釜山に来たなら刺身でも食ってけ』
日本の社長さんもみんな行く松島という海岸沿いの刺身屋さんに行こうと言う、
Yajioは社長さんじゃ無いがここで断っても他に行く所ないので素直に従う。   
 
 連れて行かれた刺身屋は入り口に生簀があり、そこで注文するらしい。我々は生簀の中の石鯛、平目、アワビ、タコ、カニ等注文した。奥の個室に案内されたそこはオンドルの部屋で1月の寒い時期だったのでありがたかった。窓からのロケーションも最高で海岸沿いの砂浜に所々に松島が見える。どこか日本の海岸沿いに似ている。

釜山で刺身

 少したって運ばれてきた料理にビックリ、ソウルでも焼肉を食べに行くと注文したメインメニューの他に食べきれない程のサイドメニューずらり運ばれてくるが、ここではそれの何倍も運ばれてきた。
 
 それだけで充分って位の量と品数がテーブルに並ぶ、それらは全てサービスでお代わりも自由と言うが、これ程の量が全てサービスというのは日本人には理解できない。メインの料理に上乗せされているに決まっていると思ってしまうのは、Yajioだけか、とにかく理解できない程それ位出て来たのだ。
 
 そしてメインの刺身石鯛、平目、アワビの活け作り、タコはヤッパリ、サンナクチどれも今まで生きていた新鮮な物ばかり、しかしこれだけの量、とても二人では食べ切れません、それに刺身も飽きてきた。お店のお姉さんに白いご飯頼むと、活け造りの残ったアラで味噌汁を作ってくれた。

 刺身をおかずにご飯を食べたら、まだ食べられた。やっぱり刺身にはご飯が良く合う。たらふく食って料金は日本円で2万円。出て来た量と韓国の物価を考えても高いのか安いのか分からん。
 
 先ほどのドライバーはちゃんと店で待っていてくれて、それじゃ駅に行こうかと言う事でタクシーに乗り込む。
『おまえら、今度はちゃんと一泊で来るんだぞ』

と言われた。

 釜山駅からセマウル号に乗る、帰りの列車は行きの事故の影響など全くなく定刻通りに釜山駅を出発した。


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