釜山最後のディナー

 いよいよ、最終日今日こそ刺身を食べる。本当は広安里の方の市場に行きたかったのだが、お手軽にYajio達のホテルの側のチャガルチ市場にした。

 着いたその日にリサーチ済みだが、刺身センターはちょっとYajo向きでは無い。でも刺身は刺身センターだけではない。岸壁沿いの建物の中、岸壁の競場の裏の通りそこいら中刺身屋だらけなのだ。
 
 Yajio達はおばちゃん達が魚を並べて商売している通りにある、刺身屋ゾーンを当たる事にした。
 この通りの店は皆店先に生簀を構えそこで魚を選んで中の食堂で食べる。
 今回は夏だっので正確には分からないが、多分上がり座敷の床はオンドルだろう。ここなら冬でもバッチリだ。
 
 まず何軒かの魚を見たが、この辺の魚は皆でかい。多分天然物か?(もっとも釜山に養殖ものがあるのかは分からないが)一軒の店で平目を見ていたら3万ウォンだと言う。結構いい形だ。しかし隣の店を覗くと2万ウォンで良いと言う。この店に決めよう。
 
 店が決まれば魚選びだ。韓国では生きた魚を丸ごと買うのだから妥協はするなよ。水槽の中を睨めっこして活きの良い魚を選ぶんだ。


ここら先はYajioの独断での魚選びだ。漁業関係からそれは
違うと指摘されてもクレーム等一切受け付けない。

いいかーッ!!まずは魚は大きさが大事だぞ、あまりチビッ子だと刺身じゃ量も取れないし美味くない。
 かといってあまり大きいと白身魚は大味になる。平目で3kg前後が良い。
 石鯛は最低でも身体の白黒の模様が取れかけている物か、完全に黒くなっている大き目のを選べヨ!
 間違っても白黒の模様がハッキリしたチビッ子の石鯛や、手のひらを少し大きくした平目なんか手を出すなよ!!
 
 大体全て40cm以上からだ。それ以下は食うところも少ないし、筋肉も付いていないので歯ごたえも弱い。魚は、頭、中骨を取ると刺身で食える所は意外に少ない。
 
 あと黒鯛もよく売っているがあんなもん刺身で食うなら買うな!メウンタン限定なら良いが、刺身で食うなら真鯛にしろ!
 それとコチとかソイは見た目は深海魚ポイがこれは白身で歯ごたえがあって最高に美味いぞ!
 
 日本ではYajioも良く食べるスズキだが、まだ韓国では食ったことが無いが、これは黒鯛と同じで、見た目より捕れた場所で味が変わる。(結構匂いが付くのだ)河口付近で捕れた物など刺身で食いたくない。一応目安は60cm以上の多きものを選ぶ、一概に言えないが大物はあまり河口付近には近寄らない。
 
 全ての魚全般に言えるのは、エラを見て判断するという事だが、韓国の魚は皆生きているので、売り子のあの攻撃の中、更にエラを返して見る度胸はまだYajioには無い。
 
 とにかく韓国に行ったら刺身は白身だ。これは鉄則だぞ!間違っても市場でトロが食いてぇとかダダこねるんじゃネーゾ!一応街中の日式料理店には有るがあんまり食うな。マグロは日本で食うもんだ。
 
 それと貝類は殆ど日本と変わらない物が有るが、ワアビは結構高いぞ!トコブシの兄貴のようなアワビなら食うな。
 アワビや石鯛は韓国でも結構、良い値段するゾ!値切りに値切り倒してザルの上に一山幾ら的に買った逝ちまう寸前の魚など食うなよ!
 
 半ば被害妄想のように、ビクビクしながらボラレルのを恐れて市場に行くなら街中のうどんやにしとけや!
 刺身は日本でも高級品だ。それを丸ごと一匹、外国でプロ相手に買うんだから、小さい事に一々気を使うな。新鮮な魚も腐ってしまうぞ!
 
 大体、Yajioはいつも予算は60000ウォンから80000ウォンぐらい。それが韓国で高いのか、安いの分からんが、それでも日本に比べたら安すぎるゾ。日本の刺身屋なら平目一匹も変えない値段だ。
 
 それとこれはYajioからのアドバイスだが、日本から持っていくものがある。もちろん山葵や醤油は当り前だが、ポンズかポンズ醤油を持って行けこれがあると白身の魚は更に美味くなるゾ


魚は何処でもこんな状態で生簀に入っている。 
間違っても上のザルに入ったチビッ子のヒラメなどに手をだすな。
ソイは水槽の中で元気そうに泳いでいるの指差して注文する。
値段交渉も大事だか最終目的は食うことだ、今日の刺身の味は獲物選びが1番大事だぞ!!
じっくり自分の納得した物を買おう。

韓国でもタラバ蟹を食べる
ようだが、
はたしてどんな風に?
まさかタダの塩茹でじゃない
だろうな。
これだけ活きがいいんだから、
やっぱり刺身か
焼き蟹がいいな。

刺身を食う時こんなスカスカの
生簀しかない店はやめとけ。
この店は小さめの
黒鯛が数匹
泳いでるだけだった。

市場はホントに楽しい。
ここは、こんな雷魚まで
売っていた。
Yajioは雷魚も洗いにして
酢味噌で食う。
ここの雷魚は
日本の物と同じだ。
もっとも雷魚は中国の
魚だから、
半島に生息していても
不思議は無い。

まずは前菜、何時もの
韓国スタイル。
どうやらこのサイドメニューの
多さで、
店の格が決るようだ。
市場の食堂では簡単な物が
チョコットしかでない。
松島の料理屋ではこれの
四倍くらい出た。

サービスでホヤもでて来た。
ホヤは何と言っても
鮮度が命だ。
ホヤの中は殆ど海水なので、
すぐに、劣化した海水の
生臭さが付いてしまう。
ここのは本当に
鮮度が良かった。

これがメインの
平目とソイの刺身。
何時ものように無神経な
韓国盛り付け。
この美的感覚はなぜだ!
白い方がソイで、
少し黒い方がヒラメ。
チャンと縁側も付いている。
これで40000ウォン

サンチュ、エゴマの葉、
ニンニク、
青唐辛子を乗せ、チョジャンを
漬けて食べる。
これが韓国スタイルの
刺身の食べ方だ。
初めての時食べられな
かったが、
最近Yajio達はこれもOKだ。

やっぱり刺身にはメウンタンだ。
今回はYajio達が日本人なので
店の人が気を使って、
塩味にしてくれた。本当はあの
辛いタイプで良かったのだが。

しかし、この塩味メウンタンは
最高に美味かった。
今までノーマルの辛いタイプ、
辛くない味噌タイプの
二種類を食べたが、
Yajioはこの味が1番いい。
当然ご飯を入れて食べた。


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